【Arduino】PID制御でライントレースする話
ロボットの自動走行の一種にライントレースというものがある。
地面に書かれた線に沿ってロボットを走らせるのだ。
それをやってみよう
- 必要なもの
- 光センサー x お好きな数だけ
- 車体
- Arduino
今回はこの光センサーを4つ使おう。
こんな感じで両方ギリギリ線に乗らないようにはんだ付け。
端の2つはクロスラインっていって十字に貼られたラインを読んだときに挙動を変えられるようにつけた。普通は1から3つでいいかな。マイコンカーとかだともっといっぱいついてるけど。
受光側に可変抵抗をつけてアナログ値を揃えられるようにした。
このセンサーをArduinoで使ってる人は結構多いから詳しくはそっち見たほうがいいと思う。
こことかすごくわかりやすい。
車体は転がってたDCモーターとモータードライバつないで片輪ずつPWMで制御できるようにしただけ。
さて、本題のPID制御をしよう。
ここを参考に理解しながら作ってみる。
結果、こんな感じになった。
#define DELTA_T 0.010// FlexiTimer2で決めた周期 #define KP 0.165 //KP、KI、KDは車体の重さとか積んでるモーターで変わるから自分で調整してね。 #define KI 0.013 #define KD 0.0007 //Senser_Value:センサー値、Target_Value:閾値 float PID_LIGHT_L(signed short Senser_Value, signed short Target_Value){ //左車輪のPID制御 static signed long diff_L[2]; static float integral_L; float p,i,d; diff_L[0] = diff_L[1]; //前回の偏差の値を格納 diff_L[1] = Senser_Value - Target_Value; //ターゲットとの差を格納 integral_L += ( diff_L[1] + diff_L[0])/ 2.0 * DELTA_T ; //積分はグラフの面積なので平均値取って長方形にして値x時間 p = KP * diff_L[1] ; //差に比例して上昇 i = KI * integral_L ; //積分値 d = KD * ( diff_L[1] - diff_L[0] )/DELTA_T ; //秒数がmsなので"偏差の差"を繰り返すだけで十分きれいな"偏差の微分"になる return math_limit(p+i+d); } float PID_LIGHT_R(signed short Senser_Value, signed short Target_Value){ //右車輪のPID制御(右車輪とアルゴリズムは一緒) static signed long diff_R[2]; static float integral_R; float p,i,d; diff_R[0] = diff_R[1]; diff_R[1] = Senser_Value - Target_Value; integral_R += ( diff_R[1] + diff_R[0])/ 2.0 * DELTA_T ; p = KP * diff_R[1] ; i = KI * integral_R ; d = KD * ( diff_R[1] - diff_R[0] )/DELTA_T ; return math_limit(p+i+d); } //////////////////PID値の制限////////////////// float math_limit(float pid) { pid = constrain(pid, -255 , 255); //定義域-255 <= pid <= 255 return pid; }
もしかしたらグローバルの関数使ってるかもしれん。エラー出たらちょこっといじって対処して。
ここで出た値をこんな感じで車輪のPWM値に足し引きしてやれば線に追従するはず。
#include <FlexiTimer2.h> void setup() { /*********モーター*********/ pinMode(PIN_IN1_R, OUTPUT); pinMode(PIN_IN2_R, OUTPUT); pinMode(PIN_IN1_L, OUTPUT); pinMode(PIN_IN2_L, OUTPUT); /*********モニタ出力設定********/ Serial.begin(9600);// 9600bpsでシリアル通信のポートを開きます /*********FlexiTimer********/ FlexiTimer2::set(10, FLASH); //タイマー割り込み入れたほうが正確になる。面倒ならFLASH()の中身をloop()の中に入れてもいいよ。詳しくは FlexiTimer2で調べてみて。 FlexiTimer2::start(); } void loop() { RUN_RIGHT(1, Power_R); RUN_LEFT(1, Power_L); } void FLASH(){ int sensor_RIGHT = analogRead(A5) ; //センサーから読込む//右センサ値 int sensor_LEFT = analogRead(A7) ; //センサーから読込む//左のセンサ値 Pid_val_R = PID_LIGHT_R(sensor_RIGHT, 830); Pid_val_L = PID_LIGHT_L(sensor_LEFT, 830); Power_R = constrain((80 + Pid_val_R - Pid_val_L), 0 , 255);//走り出しはPWM=80。ここを速度制御すれば安い低トルクモータでもなんとかなるかも。 Power_L = constrain((80 + Pid_val_L - Pid_val_R), 0 , 255); }
loop文の中に入ってるモータ動かす関数の中身はこんな感じ。いらないと思うけど一応ね。
/***右車輪***/ #define PIN_IN1_L 9 //DIGITAL_pin 9番 #define PIN_IN2_L 8 //DIGITAL_pin 8番 #define PIN_VREF_L 11 //DIGITAL_pin 11番 //※PWM用 /***左車輪***/ #define PIN_IN1_R 5 //DIGITAL_pin 5番 #define PIN_IN2_R 4 //DIGITAL_pin 4番 #define PIN_VREF_R 6 //DIGITAL_pin 6番 //※PWM用 //////////////////右側モータ////////////////// void RUN_RIGHT(short int n , short int power) { switch (n) { case 0://後進方向 digitalWrite(PIN_IN1_R , LOW); digitalWrite(PIN_IN2_R , HIGH); break; case 1://前進方向 digitalWrite(PIN_IN1_R , HIGH); digitalWrite(PIN_IN2_R , LOW); break; case 2://ブレーキ digitalWrite(PIN_IN1_R , HIGH); digitalWrite(PIN_IN2_R , HIGH); break; } analogWrite(PIN_VREF_R , power);//出力調整 } /////////////////左側モータ//////////////// void RUN_LEFT(short int n , short int power) { switch (n) { case 0://後進方向 digitalWrite(PIN_IN1_L , HIGH); digitalWrite(PIN_IN2_L , LOW); break; case 1://前進方向 digitalWrite(PIN_IN1_L , LOW); digitalWrite(PIN_IN2_L , HIGH); break; case 2://ブレーキ digitalWrite(PIN_IN1_L , HIGH); digitalWrite(PIN_IN2_L , HIGH); break; } analogWrite(PIN_VREF_L , power);//出力調整 }
読みづらいソースコードで申し訳ない。
ブログに上げるつもりもなかったから、きれいに書いてないんだ。
ゲインの調整がかなり過剰だが、動かすとこんな感じになる。
徐々に線に向かって収束しているのがわかると思う。
こんな記事でも何かの参考になれば幸いだ。